安全靴は主に爪先部分が補強されている、作業用の靴です。作業現場で起こる労災の中でも重量物を落として爪先を傷めるケースは多数を占めますが、安全靴を履けば歩行の妨げになるほどの怪我を防ぐことができます。安全靴は鋼鉄や強化樹脂などの頑丈な素材で爪先部分を保護している物が普通ですが、釘などの鋭い物を踏んでも怪我をしないよう、靴底に鉄板が入っている物もあります。足元の安全を守るのに不可欠と言えますが、一方で安全靴は必ずしも履き心地が良いとは言い切れないのも事実です。
伸縮性や通気性が乏しく、重たい物も多いので長く履くと疲れてしまうおそれがあります。また、足にぴったりなサイズでは圧迫される感じになるので、やや大きめのサイズを選ぶのが賢明でしょう。近年ではおしゃれなデザインの安全靴が増えていますが、これは耐久性を重視する一方でデザインが二の次になっていた旧来の常識に対する疑問が根底にあります。作業服はおしゃれなデザインが広く普及しているものの、靴についてはあまり人目につかないことからおしゃれについて深く考えられなかったのも事実です。
しかし、価値観の多様化によって作業現場でも足元のおしゃれにこだわる人が増加し、けっかとしてカジュアルシューズと比較しても遜色の無いファッショナブルな一足が出回るようになりました。お気に入りの一足を選ぶ際は必ず履き心地を確認し、足が疲れないことを第一に考えて比較することが大切です。