安全靴は重たい物を落としても爪先を傷つけないために用いる、作業用の靴です。爪先部分を覆う形で鋼鉄、あるいは強化樹脂のカバーが内包されています。見た目は一般的な靴とほぼ変わらないので、足元だけが不自然に目立つことはほぼありません。デザインが多彩なので、着用する作業着にあわせて選ぶことができます。
屋外での工事や工場内での作業では一般的なデザインである、地味な色合いの作業着を着用するのが普通です。安全靴も基本的には衣服とあわせたデザインになるので、運動靴のような作りを選ぶことになります。食品や医薬品など、厳しい衛生管理の中では白衣が作業着扱いになることは珍しくありません。安全靴も白衣とあわせる形で白色の革靴か長靴になるのが普通です。
安全靴はその作りからどうしても重たくなります。長時間履くと足が疲れるので、できるだけ軽量な物を選ぶのが賢明でしょう。また、強度を保つために通気性が犠牲になっているのも特徴なので、他の靴よりも蒸れやすい事実は否定できません。こまめに内部の湿気を取り除き、カビや悪臭が生じないように気を配ることが大切です。
一般的な靴は足にぴったりなサイズを選びますが、安全靴はサイズひとつ分だけ大きい物を選ぶのがよいとされています。固いカバー部分が足を圧迫し、歩行の妨げになるためです。作業着とのバランスを保つことも大切ですが、体を労ること何事にも勝る優先事項であると認識しなければいけません。