安全靴とは、主に工事現場、建設現場などの現場作業において、何か重いものを足元に落としたり、あるいは釘のように鋭利に突き出たものを踏んでしまったような場合でも足を守ることができるタイプの靴のことです。実は、狭義の意味では安全靴とはこの定義では足りません。狭義の安全靴とは、そのようなタイプの靴としてJIS規格を満たしたものということになります。ですが、とくにJIS規格を満たしてはいなくても同等の機能を持っている靴、あるいは部分的にそれに近いような性能を持っている靴もあり、それらもまとめて安全靴と呼ばれることが多いです。
足を守ってくれる要素としては、足元つまりつま先部分に何か重量物を落としたような場合と、地面から飛び出している鋭利なものを踏んでしまった場合の2つです。これ以外の要素、例えばむこうずねの部分に何か棒状のものがぶち当たった場合の保護とか、あるいは電気が流れているものを踏んだ場合にも感電しないかとか、高温にさらされても火傷をしないかなどといったことは、少なくともJIS規格では対象外です。ただしJIS規格以外の自主的な製品として、むこうずねの保護、感電防止や火傷防止をうたっている製品はもちろんあります。またJIS規格であってもそのレベルには複数あります。
どれだけ重いもの、鋭利なものでも足を保護できるかの基準と考えてもらえば理解しやすいでしょう。ですから、一口に安全靴といってもいろいろな種類があり、用途に応じたものを選ぶことが大切です。